ここ数年、世界中で患者数が急増している新型水虫菌「トリコフィトン・トンズランス」は、日本では2001年に初めて確認されていて、現在では国内でも約3万人がこの新型水虫に感染しているとの報告があります。
この新型水虫菌は、南ヨーロッパに生息していた原種菌が、中世の時代に中南米へと伝染していき、20世紀になって交通手段が発達することによって、アメリカやオーストリア、そしてアジア圏などへ次々に感染エリアを拡大していったとされています。 これまでの水虫菌と新型水虫菌の違いは、主に足や陰部などの下半身中心に発症する従来の水虫菌とは異なる、頭部や顔、首などへの発症部位の違いと言えるでしょう。
この新型水虫菌は、最初に身体に虫刺され状の発疹や、頭皮に発疹ができ、フケの量が増えたような症状が発生します。とは言え、この菌は身体中のあらゆる部分に感染する特徴があるために、そもそも水虫菌に感染したという自覚症状自体が持ちにくい一面があるのです。
また、この新型水虫菌の大きな特徴として柔道やレスリングなどの格闘スポーツ選手同士での接触感染が多いのが挙げられます。柔道やレスリングなどの競技は、試合中に対戦相手とお互いの身体を密着させる機会が多いため、どうしても擦過傷ができやすく、この強い感染力でその傷口から感染していくといわれています。
また、次にこの新型水虫菌「トリコフィトン・トンズランス」の特徴で特筆すべきは、通常の水虫菌に比較して角質への進入速度が約2倍といちじるしく速いことから、あっという間に身体のいたる所に感染が拡大してしまうという事が挙げられます。少しでもこの新型水虫菌の感染を疑う症状が出たら、一刻も早く専門医の診察治療を受ける事、二次感染防止のためにあらゆる対策(頻繁なシャワー、ウェアやタオルなどのまめな洗濯、接触感染を防ぐための細かい配慮)を講じることが望まれます。